第49回日本産婦人科医会学術集会

会長挨拶

第49回日本産婦人科医会学術集会
会長 村上 弘一
石川県産婦人科医会会長

村上弘一

 新型コロナウイルス感染症流行の第7波に伴う過去最多の感染者数が生じる中、様々な社会活動の変化、日常生活での制限、医療現場での体制構築などが継続されています。ただ、ワクチン接種の促進や新規治療薬の登場もあり、医療現場ではある程度の見通しが確立され、感染者の全数把握の緩和も含めて「with corona」の方向に医療および社会経済活動が動き出している状況の中で、会員の先生方には日々、ご清栄の事と存じます。

 この度、第49回日本産婦人科医会学術集会を2023年10月7・8日に金沢市で開催させていただく事になりました。東海・北陸ブロックの担当としては、第42回日本産婦人科医会学術集会(新潟市:新潟県産婦人科医会担当)に引き続き7年ぶりとなりますが、石川県産婦人科医会としては、第7回の学術集会を担当させていただいてから実に43年ぶりになります。古都金沢らしい心に残る大会にしたいと現在、準備に努めております。

 今回の学術集会のテーマを「明日への軌道を開く 北陸から持続可能な産婦人科医療の未来に向けて」と致しました。2024年3月には北陸新幹線が福井県敦賀市まで延伸し、北陸地方は関東地方のみならず関西地方にもアクセス向上が期待されています。全国の医会会員の先生方との繋がりが更に向上し、産婦人科医療の継続を通して会員の先生方との交流を深めていきたいとの願いから決めさせていただきました。

 開催方式は、新型コロナウイルス感染症の流行が落ち着きを見せ、感染症法上の位置づけが5類感染症へと見直されたことに伴い、感染対策を維持しながら「対面形式」による現地開催とすることといたしました。今回の学術集会では、金沢ならではの内容で特別講演を考えておりますのでご期待ください。また、シンポジウムでは「持続可能な産婦人科医療への課題」として現在抱えている産婦人科医療の在り方を見直し、これからも継続可能な産婦人科医療の在り方を探っていきたいと思います。開業医の先生方、私立・公立を含めた病院の先生方、大学病院などの基幹施設の先生方、更には行政の方針も含めて、このコロナ禍で急速に進む少子高齢化の中、産婦人科医療をどのように存続させ、そしてその医療レベルを如何に向上できるか、様々なご意見をいただければ幸いです。

 教育講演では、北陸地区の各大学産科婦人科教授の先生方にご講演をいただく予定です。あわせて、専門医講習会、コメディカル研修会も例年通りに準備させていただきます。
 2023年の学術集会までには、新型コロナウイルス感染症が制御され、現地での通常な形での開催が行えることを心より願っております。

 石川県は、四季折々の風情が脈々と受け継がれている落ち着いた土地です。観光地としての魅力あふれる所ですので、石川県産婦人科医会会員一同、全国の医会会員の先生やご家族の方々、コメディカルの方々のお越しを心からお待ちしております。